Perlコアモジュールに寄せてみる

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※このエントリはPerl Advent Calendar 2017の9日目のエントリとなります。

8日目は@mackee_wさんの担当でマスタデータを宣言的かつ高速にテストするTest::MasterData::DeclareとTest2の構造についてというエントリでした。Test2を使ったモックデータを伴うテストの記述に、大変強力そうなモジュールでしたね。

さて、本エントリではPerl5におけるコアモジュールについてのさわりと、その中でも鉄板とも呼べる非常に有用なものをいくつか紹介していきます。

コアモジュールとは?

Perl5におけるコアモジュールとは、Perl5と抱き合わせでインストールされるモジュール群のことを指します。

コアモジュールとして収録されるモジュール群は、Perl5のバージョンごとに差がありますが、個人的な肌感としては、本当に鉄板とも呼べるような物は大抵5.14以降であればそろっていると考えても差し支えないと思います。

コアモジュールをちゃんと調べたい

私のようなテキトーな人間の肌感なんかは余り当てにならないでしょうから、確実性のあるソースを当たるのであればperldoc.perl.orgのコアモジュール一覧がありますので、そちらを参照するのが間違いないでしょう。

上記ページの左上には、Perlバージョンを指定するドロップダウンメニューがありますので、お使いのPerlバージョンを選ぶとよいでしょう。

もしくは、ターミナルで corelist モジュール名 と打ち込んでやると、そのモジュールがコアモジュールかどうかと、(もしコアモジュールの場合は)どのperlバージョンからコアモジュールに収録されたのかを返してくれます。

例えば私の使っているRazer Blade Stealth(Windows10 + Strawberry Perl 5.26.1)で Module::Load について corelist を使って調べてみると、以下のような結果が得られました。

C:Usersytnob>corelist Module::Load

Data for 2017-09-22
Module::Load was first released with perl v5.9.4

なお、 corelist コマンドは Module::CoreListというモジュールによって提供されておりますが、当然これもコアモジュールです。

C:Usersytnob>corelist Module::CoreList

Data for 2017-09-22
Module::CoreList was first released with perl v5.8.9

なぜコアモジュールを使うのか

Perlをはじめとしたモジュール管理のエコシステムが整ったプログラミング言語を各種開発に利用するにあたって、大抵はそのモジュラリティをフル活用した開発スタイルを取ることになると思います。つまり、インターネットなどを通じて外部からモジュールを取り入れて利用することがほとんどでしょう。

CPANなどで公開されている便利な外部モジュールを利用することで、本質的なロジックの開発に集中しようということがその狙いだったりするのですが、つぶさにコアモジュールを調べてみると、外部モジュールに頼るまでもなく、案外とコアモジュールで済ませられる事も多かったりします。

コアモジュールに寄せておくことで、以下のようなメリットに与ることができます。

  • スクリプトの利用環境制限を緩めることができる(Windowsでも動く、とか)
  • 外部モジュールのインストールの手間を省くことができる

私が選んだお気に入りコアモジュール5選

さて、ごちゃごちゃと説明してきましたが、私がよく使うコアモジュールを5つだけピックアップしてみました。本当はもっとお世話になっているコアモジュールはいっぱいあるのですが、執筆に必要な集中力の都合上、このくらいに留めさせておいてください。

HTTP::Tiny (from v5.13.9)

LWP::UserAgentFurlよりもプリミティブな感じのあるHTTPクライアントモジュール。レスポンスがオブジェクトではなくハッシュリファレンスで帰ってくる点が前述のモジュール達よりもシンプルです。

HTTP::Tinyについては、shohexさんが6年前に書いたエントリが非常にわかりやすいですので、そちらもご覧ください。

Module::Load (from v5.9.4)

モジュールの動的ローディングを実現するモジュール。状況によって読み込むモジュールを差し替える(Strategyパターン)ようなケースに使ったりします。

似たようなものにはClass::Loadとかがあるんですが、Module::Loadだとちょっと足りない、というケースで使うかもしれません。私は使わないけど。

Encode (from 5.7.3)

日本人に生まれ日本語とPerlを操っている以上、マルチバイト文字と仲良くすることが求められるのですが、Encodeはそのためのツールを提供してくれるモジュールです。もはや説明の余地もないですね。

JSON::PP (from v5.13.9)

PerlでJSONを扱うためのモジュール。これとHTTP::Tinyをつかうことで、コアモジュールだけでちょっとしたAPIクライアントを作ったりすることができます。

とにかく速度を求められるケースであればJSON::XSを使ったりするのですが、速度よりも簡便性を求める場合にはJSON::PPを使うことが多いです。Windowsでもつるしで使えますし。

List::Util (from v5.7.3)

配列操作に関する追加の関数を提供してくれるモジュール。プログラムを書く仕事をして15年以上経過していますが、配列を処理するプログラムは頻出パターンの一つで、必然的にこのモジュールに助けられる事が多いです。

君もコアモジュールを探検してみよう

時折思い出したようにコアモジュールを探検してみると、「こんな便利なのがコアにあったんだ!」という発見があったり、「このモジュールはこういう使い方もできるな」という発想ができたりと、なかなか飽きないものです。

そもそもコアモジュール自体は結構種類があるので、全部を覚えるのはまぁ無理なんじゃないかとも思われますが、普段なかなか見かけないコアモジュールの使い道を考えたりするのも面白いものですよ。

さて、明日は@tsucchiさんの番で、なにやらMinionの話かなにかをしてくれるようですよ。楽しみですね。